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治療・対策

イチローの言葉にアドラーの心理学が見える

投稿日:2017年2月13日 更新日:


イチローの言葉

4257安打を放ったイチローの会見。
言い回しや表現がいつも独特で解釈が難しいが、アドラー心理学のフィルターに通せば、少しは分かるような気がする。

アドラー すべての悩みは対人関係

【↓】

イチロー (メジャー)16年目なんですけど、アメリカに来て、途中チームメート、同じ仲間であっても、しんどかったことはたくさんあったんです。

 

アドラー 他者からの評価ばかり気にしていると、最終的には他者の人生を生きることになる

【↓】

イチロー (ローズの批判に)そういう人がいた方が面白いし。

大統領の予備選を見たって、そうじゃないですか。
それが人間の心理じゃないですか。
今回のことで言ったら、僕は冷めてましたね。
冷めてるところがあったので、なんか変な感じはありましたよね。

 

アドラー 自由とは、他者から嫌われること

【↓】

イチロー 苦労は見せたくないでしょう。
そんなん見せたいヤツ、誰がいる?
上原と野村さん以外いる? 自分で雑草とか言う人は見せたい人だから。

 

アドラー 自分の信じる最善の道を選ぶ

【↓】

イチロー ここにゴールを設定したことがないので、実はそんなに大きなこと、という感じは全くしていない。

 

アドラー 劣等感はマイナスではなく、成長への欠乏感

【↓】

イチロー 子供のころから、人に笑われてきたことを常に達成してきた自負がある。
笑われてきた悔しい歴史が、僕の中にはある。

 

アドラー 他者を仲間とみなし、自分の居場所があると感じる『共同体感覚』が大切。

【↓】

イチロー チームメートとして最高、とハッキリ言える“子たち”です。
年齢差から言えば。本当に感謝しています。
 

 

アドラーは、人の目や評価にビクビクして生きることを、実に気持ちよく否定している。

窮屈な今の日本にマッチしているから受け入れられたのだと思う。

弱さを認める

ずいぶん自分本位な主張じゃないかと言えば、決してそうではない。

弱さを認め、いつも周囲を思いやりながらも、芯を何よりも大切にして生きる。

理論の大前提がそこにある。

だが、その境地に至るまでにはすさまじい葛藤と努力があるはずで、乗り越えた人のみ、ユートピアにたどり着くのだと思える。

 

アドラーの本当の教えを誤解している?

 
「これらの中にはアドラーの本当の教えを誤解しているものが少なくない」と、哲学者の岸見一郎氏が警鐘を鳴らしている。
 
岸見氏はアドラー心理学ブームを作った『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)の共著者。

では、アドラーが本当に伝えたかったのは何なのか。

アドラーは「われわれの科学でさえ絶対的真理に恵まれていない」といっています(『個人心理学講義』)。誰もが誤る可能性があります。

それにもかかわらず、少しでも真理に近づく努力は必要だと思います。

2013年に『嫌われる勇気』が刊行されて以来、アドラーの思想がよく知られるようになりました。

他方、ブーム後に矢継ぎ早に刊行された類似書籍や、私の本の読者の反応を見ると、誤解されている面も多々あります。

以下、誤解されていると思われるいくつかの点について考えてみます。

アドラー心理学は誤解されやすいのか?

 

アドラーの功績は心理学を決定論から解放し、人間の尊厳を取り戻したところにあります。
人間の行動や今のあり方がすべて本能や過去の経験(トラウマ)などに決定されているという考え方が、尊厳を人間から奪ったと考えたのです。

モノの運動とは違って、人間の行為は原因によって説明しつくされません。
モノであれば手を放せば必ず落下しますが、人間には自由意志があるので、何をするもしないも自分で決めることができるからです。

自由意志を認めない人はいます。

自由意志で何かある行為を選択したように見えても、選択するに至った原因がすべて知りつくされてないだけだ、と。

しかし、このように考えるには、自由意志はあまりに自明でヴィヴィッドであるように見えます。

アドラーは何かによって今の自分のあり方が決定されるとは考えません。

自由意志の余地はなく、すべてのことが決められていて、人は変わることができないのであれば、教育も治療もありえないことになります。

自分は自分の運命の主人である

例えば、フロイトは意識は無意識に、マルクスは上部構造は下部構造に規定されると考えましたが、アドラーは彼らとは対照的に、人間を自由意志を持った理性的な存在と見ました。

ところが、アドラーの思想ではなく、人間を非合理な存在と見る考えが、古来、多くの人に支持されてきました。
なぜなら、今生きづらいことなどの原因が過去に経験したことや、社会的な諸問題にあると見れば、生きづらさの責任は自分にはないことになるからです。

アドラーは「患者を依存と無責任の地位に置いてはいけない」といっています(『人生の意味の心理学』)。
無責任の地位に置くというのは、自分の選択以外のことに生きづらさの原因を見ることで、本来の責任を見えなくするということです。

誤解1 「個人に責任を負わせる自己責任論である」

アドラーは自由意志を認め、責任の所在を明らかにするのですが、アドラーのこの考えが「あなたの不幸はあなた自身が選んだものである」「病んだのは本人のせいである」というように自己責任論と見られることがあります。

しかし、アドラーは、自分の行為について、その選択の責任は自分にあるといっているのであり、(自分の選択に対して責任を問うのは必要なことですが)「あなたが選択したのだから、その選択に伴う責任はあなたにある」と、選択したことで窮地に陥った人を責めたり、そのような人を自己責任だとして救済しないことの理由にするのは間違っていますし、アドラーの思想とは関係がありません。

誤解2 「“誰でも何でも成し遂げられる”なんて大嘘」

アドラーは「誰でも何でも成し遂げることができる」といいました(『個人心理学講義』)。これに対しては、遺伝のことなど考えれば、何でも成し遂げることなどできないという批判がされてきました。

しかし、アドラーの主眼は、才能や遺伝などを持ち出し、自分はできないという思い込みが生涯にわたる固定観念になる可能性に警鐘を鳴らしているのです。

誤解3 「人生は思いのままになるというポジティブ思考」

アドラー心理学は「人生は思いのままになる」というようなポジティブ思考だと解されることがありますが、人生が思いのままにならないことは誰もが経験しているでしょう。

自分の意志で選べないことを強要された時に、人は精神を正常に保てないことはありえます。
それにもかかわらず、アドラーがトラウマを否定したのは、私たちはつらい経験をしても生きていかなければならないからであり、自分が取り組まなければならない課題に対してトラウマを理由に回避してはいけないからです。

苦しみに満ちた人生であっても、どうにもならないと諦めるのでもなく、反対に、何とかなると考え、課題を前にして何もしないのでもなく、できることをしていくしかありません。

誤解4 「理想論であって、実践的でない」

アドラーの思想は急進的であるためか、理想論であり実践的ではないと批判されることがあります。

ちょうど『嫌われる勇気』の完結編『幸せになる勇気』において、「哲人」に対して「青年」は「アドラー心理学は机上の空論だ」と言い放ったように。
アドラーの教えを実践すべく教員になった青年と同様、壁にぶち当たっている読者は少なくないかもしれません。

しかし、アドラーの教えは現実の人間関係における困った場面や、人生の選択肢に直面しているのに一歩踏み出せない時にこそ役立つ心理学です。

他人のせいにせず、自分を見つめ、生き方を変えることは厳しいものであるということです。

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