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【速報】 摘出手術をしない「乳がん新薬」!小林麻央さんが通った代替医療クリニックは業務停止に

投稿日: 執筆者:経験者


 

予防的切除か、標準治療か、代替医療の併用か?

 乳がん治療と言えば、東京医科歯科大学の三木義男教授が発見した乳がん原因遺伝子「BRCA1」が女優アンジェリーナ・ジョリーさんの乳房の予防的切除の医学的根拠となったエポックを思い出す。

 歌手・生稲晃子さんは、2013年に部分的な手術を受けたがんが再発し、右乳房を全摘出したものの再起。元プロレスラー・北斗晶さんは、2015年に右乳房を全摘出後、抗がん剤の投与やホルモン治療を続けて復活。女優・南果歩さんは、2016年にステージIの乳がんと診断され、部分切除手術後、抗がん剤の投与やホルモン治療をしつつ舞台に復帰。

著名人だけでなく、乳がん経験者は、がん切除や標準治療を選んでいる人が少なくない。

 だが、歌舞伎俳優・市川海老蔵さんの妻・小林麻央さんは、昨年10月にQOL(生活の質)向上のために痛みを和らげる手術を受けたものの、「乳がんを切らない」選択をして、6月22日に夭逝した。

 麻央さんは、標準治療を選ばず、気功、マッサージ、サプリメント、温浴療法、酵素風呂などの代替医療を続けていた。

乳がんは、除去手術に加えて、放射線治療・抗がん剤治療・ホルモン療法・分子標的治療薬を組み合わせたセオリー通りの標準治療を行えば、5年生存率は90%以上とされる(「週刊新潮」2017年7月6日号)。

なぜ麻央さんは標準治療を受けなかったのか?

 麻央さんは、なぜ標準治療を拒んだのだろう? 「乳房喪失」への恐怖心や女性としての逡巡だったのか?

 「授乳中のしこりですし、心配いらないですよ。半年後くらいに、念のため、また診てみましょうと言われました。あのとき、もっと自分の身体を大切にすればよかった。あのとき、もうひとつ病院に行けばよかった。あのとき、信じなければよかった」(麻央さんのブログ2016年9月4日)。

 

 ところが、麻央さんの死の直後に意外な事実が浮上する。

 6月28日、厚労省(医政局研究開発振興課 再生医療等研究推進室)は、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律(再生医療法)」に基づき、他人の臍帯血(さいたいけつ/へその緒の中の血液)を投与する医療を無届けで行なっていた全国11の医療機関に再生医療業務の一時停止を命じた(厚労省http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000169320.html)。

 2014年11月に施行された再生医療法によれば、臍帯血などの他人の幹細胞を使った再生医療業務を行う医療機関は、専門委員会に計画書を提出し、安全性などの審査を受けなければならない(再生医療法第4条第1項)。

 一時停止命令を受けた医療機関の中に、今年2月上旬から、麻央さんが水素温熱免疫療法を受けていた表参道首藤クリニック(首藤紳助院長/東京都渋谷区)の名前が挙がっている(一時停止命令日は平成29年5月16日)。

 つまり、表参道首藤クリニックは、無届けのまま再生医療業務を続けていた。

 今回の一時停止命令は、他人の臍帯血を投与する再生医療が対象で、水素温熱免疫療法ではない。ただし、開発されて10年足らずの水素温熱免疫療法は、医学的なエビデンスも治癒に至る機序も未解明の代替医療だ

 我が身や恋人や家族が、がんにかかったら、どのように行動するだろう?わずかな希望にすがって、手を尽くすだろう。海老蔵さんも、麻央さんも同じ思いだったに違いない。

 切っても切れないのは「男女の縁」と「水」。切ったら取り返せないのは「夫婦の絆」と「乳房」。そして、残した子どもたちの思い出。麻央さんの無念が身に沁みる。

乳房を摘出せず新薬で乳がん治療!3年後の実用化をめざす

徳島大学の片桐豊雅教授(ゲノム制御学)らの研究グループは、「乳がん患者」の乳房摘出を回避する治療に道を開く新薬「ERAP」を開発し、7月13日から福岡市で開催の日本乳癌学会学術総会で発表した(「産経新聞」2017年7月12日)。

 

 今回の研究対象は、女性ホルモンのエストロゲンの刺激によって増殖する「エストロゲン依存性乳がん」だ。このがんは日本人の乳がんの約7割以上を占め、ホルモン療法が行われている。

 片桐氏らは、平成22年から28年までの7年間にわたって、乳がん細胞を移植したマウスにタンパク質の一種であるペプチドから作った新薬「ERAP」を週1回、1カ月間投与した。

 その結果、新薬「ERAP」の投与によって、がん抑制遺伝子「PHB2」が持つ制御機能が強まったため、エストロゲンの分泌が弱まり、がん細胞の増殖が抑えられる事実を突き止めた。さらに、新薬「ERAP」の分子を化学合成して効能を持続させる実験にも成功。新薬「ERAP」と既存のホルモン剤を併用すると、最終的にがん細胞が死滅した。

 

 片桐氏は、平成26年に乳がん細胞だけにあるタンパク質「BIG3」が、がん抑制遺伝子「PHB2」の働きを阻害する仕組みを解明したことから、今回の研究につながった。

 今後は、安全性や有効性を調べる大型動物への非臨床試験を重ねながら、3~5年後をメドに新薬「ERAP」の実用化を視野に入れている。

 初期の乳がんは、手術後の再発や転移を防ぐためにホルモン剤が投与されるが、現行のホルモン剤は投与期間がおよそ5~10年と長いため、がん細胞が薬剤耐性を獲得し、副作用が生じるケースが少なくない。

 片桐氏は、薬剤耐性を得た乳がんへの効果が実証されたので、術前の一次療法段階から新薬「ERAP」を投与すれば、がん細胞を抑制することも十分に可能だと期待を込める。

 

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